< 「これだけ知っていればなんとかなる」調整の理論とツール>

■ムダどりのツール

 

 私が長年勤めたソニーには広く活用される業務改革のツールが2つありました。ツールは社外秘扱いなのでここで公開することはできませんが、1つはシックスシグマと呼ばれる手法を改良したもので、もう1つは、業務を価値を生むものとそうでないものに分類・定量化して、価値を生まないものを排除してゆく一連の汎用プロセスでした。両方とも、ツールを活用するための体系化された教育プロセスがあり、社内講師を育てる仕組みもあります。私が担当した子会社では、この2つのツールを併用して業務改革を継続的な全社プロジェクトとして進めていました。

 

 世の中で有名なのは「トヨタ方式」と呼ばれるもので、トヨタの現場改善を製造現場だけでなくホワイトカラーの業務にも応用されています。様々な指南書が出版されていますし、改善の手ほどきを生業とするコンサルタントも数多くいます。

 

 今後、公開可能なツールを見つけたら、この考房でも紹介したいと思います。

 

■コンフリクト解消のツール

 

 揉め事への対応方法に関してはよいツールや指南書のようなものがあるのかもしれませんが、私はコンフリクト解消にあたってツールのようなものを活用した経験がないので、その方面には明るくありません。これについても、今後、何かよいものを見つけたら紹介したいと思います。

 

■「失敗を恐れるな」について(これは房主の私見です)

 

 「失敗を恐れるな」はよく聞く言葉です。また、私は社長時代に「社長の最大の失敗は?どうやって立ち直りましたか?」という質問をよく受けました。そして、常に以下のように答えてきました。

 

 ・「前進するときに擦り傷やかすり傷を恐れてはいられないが、致命傷は絶対に避けなければならない。」

 ・「失敗することよりも失敗を認めないことが事態を悪化させる。」

 ・「やるべきことをやらなかった後悔は心に刺さった棘のようなもので、実は不作為こそが失敗なのかもしれない」

 

私は「失敗を恐れるな」とは決して言いませんでした。